相場が良いのになぜ?清水の茶農家が「効率」と「次世代」のために選んだ道
こんにちは!杉山貢大です。
近頃の静岡は、雪が降るほどの厳しい寒さが続いています。
そんな中、私は今、ある大きな決断を実行に移しています。
それは、「絶好調なお茶の面積を減らし、みかん畑を増やす」ということ。
「お茶の相場がいいのにもったいない!」という声も聞こえてきそうですが、そこには自分が農業を末長く、そして楽しく続けていくための、切実かつ前向きな理由があります。今日はその舞台裏をお話しします。
なぜ今、あえて茶畑を減らすのか?
現在、私は少し作業性の悪い茶畑(約1反5畝ほど)の茶の木を抜き、みかんの木へ植え替える作業を進めています。お茶の相場が比較的高い今、そのままお茶を作り続ける選択肢もありました。しかし、あえて今、舵を切った理由は主に3つあります。
1. 父の体力と、現場の「作業性」の問題
うちの父は、もうすぐ80歳を迎えます。今でも現役でバリバリ働いてくれていますが、やはり体力的な負担は無視できません。
私たちが守っている清水の茶畑は、急傾斜地や段々畑が多く、管理や収穫に多大な労力がかかります。特に作業効率の悪い場所をそのままにしておくことは、将来的に大きなリスクになります。
「今、無理なく管理できる形」に整え効率を良くすることが、父の体を労り、農業を継続するための第一歩なのです。
2. 「みかん」という選択肢の可能性
茶畑としては作業効率が悪くても、日当たりが良く、傾斜もそこまで厳しくない場所は、実はみかん栽培には絶好の条件になります。
今回、新しく植えるのは「ゆら早生」という品種です。
和歌山や愛媛が発祥ですが、ここ清水の土地とも非常に相性が良く、驚くほど甘くて美味しいみかんが育ちます。
10月の秋真っ盛りに収穫・販売できるこの品種は、直売所でも非常に人気があり、私たちの新しい柱になってくれるでしょう。
3. 5年後、10年後の「未来の農園」のために
苗木を植えてから、しっかりとした実が成るまでには約5年かかります。
5年後、父が鍬を置き畑から卒業した時に、「自分が一人でも管理しきれる、効率の良い農園」が整っている状態にしたい。
「お茶もみかんも、最高の品質で届けたい。でも、自分たちが倒れてしまっては意味がない。」
だからこそ、あえて面積を整理し、防除(消毒)や管理がしやすい環境を今から作っています。
これは決して「縮小」ではなく、次世代へつなぐための「最適化」という攻めの決断です。
まとめ:美味しいものを届け続けるために
茶の木を抜く作業は、重機が入らない場所もあり、コツコツと手作業で運ぶなど体力勝負の連続でした。
でも、ようやく片付けが終わり、これからはバックホーで土を耕し、3月中旬の苗植えに向けて準備を進めていきます。
5年後、小学生になった娘や新しく生まれてくる家族と一緒に、この新しく作った畑で「ゆら」を食べる日が今から楽しみでなりません。
これからも「心に平穏を」お届けできるよう、時代に合わせて形を変えながら、清水の豊かな味を守り続けていきます。新しく生まれ変わる畑の成長を、ぜひ一緒に見守ってくださいね!
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