煎茶と紅茶の製造方法の違い

今日は、同じ茶葉から全く異なる性格のお茶ができる、煎茶(緑茶)と紅茶の製造方法の違いについてお話しします。

両者の最大の違いは、発酵度合いにあります。

ざっくり言うと

・煎茶(緑茶):発酵度合い0%を目指す

・紅茶:発酵度合い100%を目指す

具体的には製造過程でみていきます。

煎茶

・収穫後、すぐに茶工場へ運ぶ

・高温の蒸気で蒸す(酵素の働きを止める)

・萎凋、発酵を防ぎ形状を作りながら乾燥させる。

和紅茶

・収穫後、薄く広げて一晩置く

・ゆっくりと水分を抜き、酵素の働きを促進

・生葉をそのまま揉みながら酵素を活性化させる

・高温で乾燥させ、発酵を止める

紅茶製造の難しさは、一晩置くスペースが必要なため大量生産が困難な点です。しかし、この過程が紅茶の品質を左右する重要なポイントとなります。


両方のお茶を製造することで、茶農家としての幅が広がります。煎茶派と紅茶派、両方のお客様にリーチできるのは商業的にもありがたいですし、同じ茶葉から異なる楽しみ方を提供できるのは個人的にもとても面白いと感じています。

現在製造中の和紅茶は、追熟という過程を経て、8月下旬頃に販売予定です。それまでは、去年の紅茶もご用意していますので、ぜひお試しください。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。これからも、より良いお茶作りを目指して技術を磨いていきたいと思います。

杉山貢大農園

「おいしい」その一言のために

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