和紅茶に適した茶葉品種とは
今日は、和紅茶に向く品種について、自分なりのお話しします。
結論から言えば、煎茶に向いていない品種が紅茶に向く可能性が高いのです。これは一見奇妙に聞こえるかもしれませんが、煎茶と紅茶では求められる特性が異なるためです。
煎茶に適した品種は、濃い緑色で旨味の強いものが主流です。
一方、和紅茶に適した品種は以下の特徴を持つものです。
・紅い芽
・旨味成分が少ない
・特徴的な香り
かつては、香りの強い品種や紅い芽の品種は煎茶には不向きとされていました。
しかし、最近では個性として評価されるようになってきました。
例えば、ハーブ系の香り、ミルクの香り、スパイシーな香りなどが、特徴として受け入れられるようになっています。
我が家では、主に以下の3つの香り系品種を和紅茶にしています。
静7132(桜葉のような香り)
香春(ハーブ系の香り)
奥はるか(桜葉のような香り)
これらの品種は煎茶用品種に比べて旨味が少ないのですが、それが和紅茶製造過程で有利に働きます。旨味が少ない品種の方が、紅茶らしい香りや渋みを引き出しやすいのです。
和紅茶製造は、私たち茶農家にとって新たな可能性を開いてくれました。以前は煎茶一本で生計を立てるのが一般的でしたが、和紅茶という新しい分野が加わったことで、茶農家としての幅が広がりました。
現在、私は煎茶と紅茶の2種類を製造しており、この多様性がとても楽しいです。
8月以降には、今年製造した和紅茶をみなさんにお披露目できる予定です。
煎茶と紅茶は製造方法や思想が真逆であり、それぞれに適した品種の特性も対照的です。
両方を栽培・製造している経験は、非常に面白いです(^^)
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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